デュエル・マスターズの基礎について考える

発売されてから20年たったデュエル・マスターズ。20年の間に色々と変わってきたので昔のデュエル・マスターズに囚われているおじさんなので、今のデュエル・マスターズの基礎について考えていく。





過去

昔のデュエル・マスターズはデッキの動ける速度で
速攻(ウィニー
ビートダウン
コントロール
の三つに分かれていたイメージがある。



速攻
赤単、赤緑、黒緑速攻の印象が強い。

基本的には1~3マナのカードで構成され4~6ターンで殴りきることを目指すデッキ。

デュエル・マスターズのルール的には相手の手札が増えてしまうため攻撃することが得策ではないが、増えた手札を使われなければ何も問題がないので使われる前に殴りきる合理的な考えで動く。

当時は速攻以外のデッキは早めのターンに動き出せるデッキが少なく、シールドトリガーなどの相手ターンに使えるカードも基本的には除去系統のものばかりで相手ターンに展開するなどはほぼないカードプールなため単純な速攻が成り立っていた。



ビートダウン

おそらく多くの人が遊んでいて漫画やアニメのキャラクターや公式が使わせたいデッキのほとんどがこのビートダウンに該当する。

6、7マナのカードをフィニッシャーとしてフィニッシャーを出したターンに殴りきる動きをとることが多い。
ボルバル、マルコ、シューゲイザー辺りが知名度やら強さ的には代表的か。

相手によって動きを変える必要があり採用されるカードのマナ域もばらけている為安定することはない。
正直、ルールにかみ合ったコントロールとルール的に相手が抗い辛い速攻の二つのどっちつかずで中途半端なデッキともいえる。



コントロール

昔、特に勝負くん時代は大体コントロール

ブロッカーを並べるデッキもコントロール

恵みの化身とミスティック・クリエーションでヘル・スラッシュを使いまわすのもコントロール

当時の環境やカードパワーなどは知られてないのに概念と名称だけ伝わっているハイランダーボルコンもコントロール

序中盤は生きるためのドロースペルや生き残るための軽量除去、ハンデス、ブロッカーを使いゲーム展開の遅延を狙う。
相手のリソースが続かなくなってきた辺りで全体除去などを使い相手の勝ち筋を潰していきゲームをコントロールし逆転されないように殴って勝つのがコントロール

シールドという逆転要素のルールに影響されないように構築し動かすのがコントロールなので基本的にはコントロールデュエル・マスターズにおいて一番強いデッキタイプとなる。



ビートダウンに対してコントロールが基本的に強く、コントロールに対して速攻が強く、速攻に対してビートダウンが強いと見せかけてそんなことはないのが昔のデュエル・マスターズ

昔のデュエル・マスターズは大いに事故る。自分のやりたいゲームをできることは少ない。デッキに採用されているコスト帯とデッキを活かせるターン数の問題がある。



速攻は基本的に手札事故が起こりづらいが短いターンで殴りきる都合上序盤に使ったカードの活躍が大きく影響し、踏むシールドトリガー内容やタイミング次第で甚大な被害を被ってしまい結果、少し動いてその後空回りし終始相手ペースのゲーム展開で敗北することがある。


コントロールは終盤に強い構築になっている為序中盤は全く動けない手札事故が起こりうることもあり、早めのターンから殴ってくる相手に対してシールドトリガーが弱いとマナをチャージするだけで試合が終わってしまうことすらあり得る。
逆に間に合ってしまえば強力なカードを使いたい放題なのでターン数による制約がないため心強い。


ビートダウンは速攻のようにデッキに強さを活かせるターン数に限界がありつつ、早めのターンにほしいカードとフィニッシュ時にほしいカードのそれぞれが採用されいるので手札に引き込むタイミングがかみ合わないとデッキの強さを発揮できずにあらゆるデッキに負けてしまう可能性すらある。



デッキのコンセプト上事故のパターンが少ないコントロールが勝ち上がりのトーナメントでは勝ちやすくなるので昔のデュエル・マスターズではコントロールが強い傾向が多かった。







現在

現在のデッキを分類すると

殴りきるビートダウン
受けて叩き潰すコントロール
対話拒否のコンボ(ループ)

の三つに分けることができる。


ビートダウン

昔の速攻、ビートダウンが統合されている分類。近年だとアグロと言われているらしい。
コスト帯自体はばらけているが基本的に高コストはそのままの数字を支払うことはない。

展開力、出力、速力全てが昔のデッキの比ではないほど強力になっている。

5ターン前後に試合を多いに左右する動きをすることが多く、そのターンで殴りきってしまったり相手に盤面を処理できないように展開し次のターンで殴りきるのが理想的な動きである。

また後に規制されるカードを採用したデッキは3ターン程度殴りきるまたは展開するデッキも存在した。

赤単我我我、赤緑ボルシャック、アポロヌス、鬼羅.starなどが該当するか。

昔では考えられなかったが現代では理不尽デッキになることが大いにあり得るデッキタイプとなった。



コントロール

相手のリソースを奪ったりロックしたりして相手の勝ち筋を奪った上で勝利を収めるデッキタイプ。
ビートダウンが強くなった一方で相対的に弱くなったデッキタイプ。

攻める側が強くなったことで対応しきれないことが多く、コントロールとして絶滅寸前のデッキが多い印象がある。

5Cコントロールハンデス、ギャラクシールド辺りがまだ生存している。



コンボ(ループ)

昔から存在はしたが実践級ではなかったデッキタイプだったが現代では無視できないほど強力なデッキタイプ。

コンボが決まれば勝利が確定するものやほぼ相手が処理できない為勝利できるものを目指す。

相手がこちらのターン中に影響のあるカードを使用されていなければ相手を気にせずに自分の動きだけに集中すればいいので安定していると言える。

青単スコーラー、ゼーロベン、青魔導具とか嫌い。特にスコーラー。スコーラー殿堂、コンチェルトプレ殿やろ。


申し訳ない感情が強く出てしまった。これらのデッキがコンボ(ループ)デッキである。

規制筆頭のデッキタイプでもある。コミュニケーションツールな側面もあるカードゲームとしては対話拒否デッキを放置する訳にはいかないのがカードゲームを売る側の事情ではある。


また、コンボで展開しビートダウンを仕掛けるデッキや、コントロールのフィニッシュ手段としてループを用いることもある。





昔と今ではデュエル・マスターズは自由度が、できることが大きくなった。

手札の選択肢が全然違う。1ターンの重みが全然違う。

昔は次のターン以降にできることよりも今現在のターンでできることをすることの方が裏目が少なかったりして安定していたが、現在は1ターン後にできることが影響が大きかったりするので判断が難しくなっている。

昔のデュエル・マスターズはプレイングとは比較にならないぐらい構築が大事だと思っていたが、今現在のデュエル・マスターズではカードパワーが飛躍的に上昇したことにより構築以上にプレイングが重要になってきているように感じる。

そしてプレイングがしっかりとしていなければ構築が正しいかどうかの判別ができず環境を正しく認識することもできなくなる。



デュエル・マスターズで強くなることがとてつもなく難しくなっている。

これがデュエル・マスターズの基礎。

時間的に1ゲームが短いデュエル・マスターズでは一つ一つのプレイを意識、反省しながらプレイしていきたい。